今回は、エンドグレインカッティングボードと呼ばれる欧米では一般的に知られているまな板の作り方を紹介していきます。
エンドグレインカッティングボードとは、木の木口断面を表に向け木を寄木にしたまな板です。
【メリット】
木口が表ということは木の切り株、年輪が見えているような状態です。ここに包丁が当たるわけですので、包丁が木の繊維の隙間に入ります。そうすることで、包丁とまな板のあたりが柔らかくなり、包丁の切れ味が長持ちします。また、包丁をまな板の繊維が受け止めてくれるので、プラスチックまな板とは大きく異なる独特の感触で非常に精密な切れ味に感じます。厚さや重みがあるので安定した切れ味が得られます。
【デメリット】
木口が表に出ているので水を吸い込みやすいです。そのため、一定のメンテナンスが必要になります。食品グレードの蜜蝋ワックスで撥水させてあげないと腐ります。ただ、一般家庭であれば週1程度のメンテナンスで長持ちさせることができると思います。当然のことながら食洗機は不可です。
◆適している樹種
広葉樹/ハードウッドが適しています。日本でよくみられる杉やヒノキは柔らかすぎて向きません。また、ハードウッドでもウリンのように色が染みだすようなものは食品を切るのに向きません。今回はウォールナット、メイプルを使いました。
◆断面が正方形になるように短冊を作ります。
今回は正直難しいところは全くありません。単調作業が続きます。動画を見ていただければ説明なしでも理解できると思います。市松模様になるようにウォールナットとメイプルの断面が正方形になるように形を整え、ストライプになるように配置します。この時、奇数のストライプだと市松模様にならないことに注意です。あとでひっくり返すとき左右対称になってしまいます。
◆ストライプを接着します
ストライプの状態で接着します。接着にはタイトボンドを使いました。ゴリラなんかも最近は流行ってきてますね。タイトボンド3のULTIMATEを使いました。間違ってもコニシ木工用ボンドを使ってはいけません。水に溶けるボンドなので洗ったらグニャグニャになってしまいます。一方のタイトボンドは水に強く、FDA(アメリカ食品医薬品局)が認める食品安全性が担保されています。迷ったらタイトボンドです。
◆ストライプを横切り最後に欲しい厚みより大きめにクロスカットします
ストライプをカットして正方形ブロック状の短冊ができました。これを並べて一つおきにひっくり返すと。。。
◆あとは再度接着して平面を整えます
ドラムサンダーで仕上げるのがベストですが、普通の方は持ってません。私は自動かんなで仕上げましたが、木口を上に向けた状態で自動かんなは100%端が欠けます。吹っ飛びます。私は杉の端材(写真上下)を接着してチップアウトを防ぎました。最後にカットしてしまえばいいです。そして、慎重に慎重にごく浅く自動かんなで仕上げます。あとはサンドペーパーで#180>#240>#320の順に仕上げました。
◆オイルフィニッシュ
最後にミネラルオイルと蜜蝋ワックスで仕上げて完成です!どうでしょうか?手前味噌ながらおしゃれそのものですよね。ミネラルオイルも、蜜蝋ワックスも当然ながら食品グレードのものを使用しています。日本ではなかなかカッティングボード用のミネラルオイルが販売されていません!私は、Junno Designさんのものを長年愛用しています。むしろ他にミネラルオイルが売っているところあったら教えてほしいです。
https://www.junnodesign.com/woodfood/
いかがだったでしょうか?このカッティングボードはメルカリで販売中です。在庫が無かったらリクエストしてくれれば再販します。もしよかったらのぞいてください。
この記事へのコメントはありません。